趣味の、長期ゆるゆるインタビュー企画です。 


by moriko_2011

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【大学の友人・公務員の近ちゃん】【1年目】 創作意欲はどこへ行く?新婚の公務員男子に聞いてみる(3/3)

森:ここ2年ぐらいなんにもつくっていなくてさ、こんなんやりたいなっての出てこなかった?

近:こういうのやりたいなーってのは出てこんくて、(結婚式の)招待状とかちょっとつくってみたわけじゃがん。そんなたいそうなことはしてなくて、ぱぱーとやったけど。ひさびさにやったら楽しいなーって(思った)。

森:うん。

近:こういうのつくりたいなって、もりこさん、どういうときに思うん?なんか作品みたいなもん観たときに思うのか、そうじゃなくてアイデア的なものが浮かんだとき?

森:アイデア的なもの(が浮かんだときに思う)かな。わたしはけっこう。これこれこうしたらおもしろいじゃん!って。ヒポとかはね、これをつくったらおもしろいかも!とか、みんなで話してて話が盛り上がって、じゃあ実際に作品に落とし込んだらどうなる?みたいな感じ(でつくりはじめる)。でも、最近はね、ちゃんと一回企画を寝かして練るようにしなきゃなと思ってる。

近:ふうん。

森:わーっと始めちゃうから、わたし。

近:これだ!って。

森:これだ!ゴー!って。

近:鉄は熱いうちにうて!って。

森:そう!すぐ冷めちゃうから。このインタビュー企画もそう。先にセッティングしちゃって自分を駆り立てておくというか。(なのにちゃんと更新できてないけど)

近:でもそれちゃんとしとるよな。

森:そうか?

近:うん。もりこさんの尊敬できるとこはそこじゃな。

森:向こう見ずだけど(笑)。

近:今、若干失礼なこと言った気がする。

森:いやいや。

近:尊敬できるとこそこだけみたいな言い方したけん、違う違う。

森:笑。

近:でも、ちゃんとやっとるよなと思って。ヒポのアトリエ借りて、(アイデアが)浮かんだときにそれをつくる場と発表する場をちゃんと自分で想定しとるから、実際につくって、 発表するってことになるんかなと思う。

森:うーん。

近:(僕は)発表する場とか何も考えてなくて、

森:うん。

近:つくったらどうするんじゃろうって。

森:そして、つくらずに終わる?

近:(苦笑)

森:ごめん。

近:そうやな。

森:でもそういうのって一番よくあるパターンだと思うけど。つくってもなー、つくってどうするんだろうなーみたいな(ことを思って結局つくらない)。

近:…ああ、でも最近つくりたいと思ったもんがひとつあったわ。

森:なになに?

近:いい写真を撮って部屋に飾りたいっていうの。

森:おお。

近:部屋とか家とかに写真、飾ってあるのええなって思うじゃけど。かっこいいやつを。だけどあんなんなかなか(値段が高くて)買えんがん。

森:うん。

近:だったらもう自分でつくったほうがいいんじゃないかって。それ最近(つくりたいって)思ったやつやな。あったあった。ようやく出てきました。

森:よかった、出てきて。学生時代もなかったの?こういうのつくりたいなって。

近:…たぶん、こんな感じの作品つくりたいとかいうのはあったかもしれんけど、ゼロからっていうのはほんまに全然なかったんじゃないかな。

森:ふうん。

近:ゼロからっていうか、(こんな感じの作品つくりたい、の)こんな感じっていう以前のところの(何かがあるものはない)。

森:課題が出るからつくる。

近:うん。

森:まあ、それはそうかもね。工繊(←母校)の人はわりとそういう人が多いかもね、きっとね。デザイナー志望だし。

近:草間弥生が、本当にそういうのと真逆の(人)。

森:描かないと死んじゃうみたいな。

近:そう、そういう人らしいがん?それ聞いたとき衝撃受けて。そんな人おんの!と。真逆やなと(思った)。

森:うん。

近:でも、今となっては、でもそれぐらいじゃないとやっていけんなという気はしとる。仕事がくればいい仕事しますよっていうんじゃ仕事こんなって。

森:そりゃそうだろうね。うん。

近:重々承知しております。やりたいやりたいって言っとかんといけんのじゃなって。あれやりたいこれやりたいってのを言ってまわっておかんとだめじゃなと。

森:あれやりたいこれやりたいこれできますあれできますって言ってまわって、

近:ようやく

森:ようやく依頼が来たらラッキー。

近:うん。

森:やっぱり制作系の仕事はしたい感じ?別に今の仕事でも問題ないって感じ?

近:いや、どっちかと言えば。その、なんじゃろ…。(転職活動)落ちたところにどんだけ未練あるん?みたいな話やけど、

森:ちょっと前なんでしょ?落ちたの。

近:うん、一週間前。

森:それはまだ未練もあるだろう。

近:がっつり制作っていうよりかは、キュレーター的な側面のある仕事ができればなと思う。あらかじめ細部まで決められたものを、ただつくって楽しいってだけではないだろうなっていう。コンセプトの部分を考えたい感じ。

森:うん。

近:もし転職せずに、なんか作品つくったりするとしたら、それは家帰ってきてからじゃがん。だったら、朝から晩までそっちに行けたほうが楽しいよなっていう気はしてる。

森:うん。仕事と好きな事が一緒だといいよね?っていうこと?でもない?

近:…そういう感じかな。公務員になったら、やりようによっては自分の時間もとれてここで好きなことできるし、みたいな気がしとったけど、まあできるのはできますけど、これが仕事の部分にきとったほうがそれはいいわなという気がしてきたという感じ、です。

森:…うーん。
  30歳までにさ、転職できなくて、もし何かつくるぞってなったとき何つくる?

近:映画か写真か。

森:映画だったら何撮る?そこまでは決めてないよって感じ?

近:映画っていうか映像?

森:うん。

近:映像か写真で。…なんか消去法でしか浮かばんのが残念なんじゃけど、アートっぽいのはないだろうな絶対、という気がする。

森:ないだろうな(笑)。

近:なんかPVみたいなんとかそんなんは全くないだろうな。

森:うん。

近:でもドキュメンタリーみたいな…ドキュメンタリー?でもドキュメンタリーするんじゃったら写真でしそうな気がするな。ふだん見えんっていうか入れんようなとこ、写真で撮れたらええな。

森:今、何つくってもいいから何かつくれって言われたら何つくる?お金も時間も糸目をつけず。

近:すごいな(その質問)。

森:超VIPなパトロンがついて。

近:……。

森:考え中?

近:それこそ、劇映画的なやつをさせてくれって言うと思います。…すごいなその質問(笑)。

森:じゃあ、職場で今なにやってもいいよって言われたら何する?

近:職場で?美術館つくりましょうよ!って言う。

森:やったらええやん!

近:それはね、そういう課にいかんとできんから。

森:えーでもさ、人をけしかけるとかはできるんじゃないの? この、青いからわけわからんこと言うねーみたいな立場を利用して(笑)。

近:笑。あれじゃ。新人研修のひとつで、町を見て、政策提案するっていうグループワークがあって、

森:うんうん。

近:で、今やりよるんが映画館をつくりましょうよっていうやつ。シネコンにメールを送って。今までそういう話があったかどうかを調べてアンケートを取ってっていうので、ちょうど一週間ぐらい前からやりはじめたとこ。

森:いいじゃん。

近:いい。それはね、もしちょっとでも好感触なんだったら研修終わっても自主的にやろうと思っとる。で、その偉業を残して去る、と。

森:去る(笑)。うん、そうね…。ぼちぼち時間なので行きますか。

近:行きますか。

森:どうもありがとうございました。


インタビューと言いつつところどころ「ええい!」と説教したくなってしまったというか、説教してしまったのは、わたしのが少し先に社会に出たからでしょうか。近ちゃん、好き放題言ってごめんね!

すごくいいものを持っているのに、もやもやした状態のまま、その場の状況になんとなく流されていってしまう(愛すべき)ダメ男子は、近ちゃん以外にもわたしの周りにちらほらいます。
彼らに「あなたのつくるものやあなたの仕事が見たいのよ」と言い続けるためにも、わたし自身もがんばらなきゃなと思うのですが、彼らにとってはそれも変なプレッシャーになったりするのかもしれません。いいもの流しちゃうなよ、ふんばれよ、もったいないよと思うのですけどね。はた迷惑かしら?

ひとまずは、近ちゃんが例の偉業を達成できるよう応援しようかな。というわけで、近ちゃん、次回もよろしくお願いします。
※記事を確認してもらった2013年3月現在、例の偉業はまだ達成されていないようです。
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by moriko_2011 | 2013-03-16 00:04 | 05_大学の友人・近ちゃん

【大学の友人・公務員の近ちゃん】【1年目】 創作意欲はどこへ行く?新婚の公務員男子に聞いてみる(2/3)

近:なんで楽しいかって言ったら、…1年前ぐらいになぜか奥さんと寺巡りをしとって。西国三十三所、四国でいうお遍路さんみたいなのが全国にあるんじゃが。西国っていうのは近畿地方で。奥さんがその(西国三十三所の)手ぬぐいをコンプリートしたいって言い出して。

森:(奥さん)かわいい(笑)。

近:それでちょいちょい(お寺に)行きよったんよ。それで行くうちに、僕、寺とか全然おもんないと思っとったんやけど、あ、全然っていうかね、みんながいうほどの感動がないがんと思ってたんやけど。奈良の長谷寺ってところに行ったんやけど、そこがすごいおもしろくて。何がおもしろいかって言ったら「昔の人の気持ちがわかるわ!」みたいな(ところ)。

森:寺のよさ、わかるわ!って?

近:京都の寺ってけっこうコンパクトなやつが多いと思うんじゃけど、長谷寺って奈良の田舎にあるけんさ、もう山まるごと寺!みたいな感じで。

森:でかい。

近:そう、メインの本堂に行くには、壮大な階段をぐるぐる登っていって、近づいてきた近づいてきた!みたいなことを言いながら(本堂に)行ったら、大きくてめちゃくちゃかっこいい仏像と、建築のいろんな装飾とがあって。あと、そういうところってだいたいお経の響きがいいがん。こんなんやったらテンション上がって信仰するよね、みたいな(こと)。

森:!!いい声のお坊さんのお経やばいよね!なにこれめちゃくちゃかっこいい!ってなる。

(実はこの後、思わず恐山での感動をしばらく一人で語ってしまいました。インタビューやのにな…)

近:笑。あれ、絶対お堂がようできとるんじゃろなって思うよ。響きがすごい。高揚感がない?僕、あれ、トランス状態だと思う。

森:まさに。

近:そういうので、今までよくわかってなかった寺が、一気に自分のなかで基準ができて、おもしろくなるわけです。

森:おお!

近:長谷寺とかだったら、こんなとこだったらそりゃ檀家の人、集まるよ!みたいな。入る入る、僕がその時代の人でも(檀家に)入る!みたいな。

森:笑。

近:っていうのが…何がおもしろいんだろうね、結局(笑)。歴史?

森:きっと変ってないところがおもしろいんじゃない?

近:変ってないとこ?

森:人の感覚が(変ってないとこ)。昔からあるお寺で昔からあるお経をわたしたちが今聞いて、(当時の人の気持ちとして)正しいかどうかはわからないけど、「いや、これだと感動して檀家に入っちゃうわ」って共感できるのが。

近:ああ。あと、あれかも。今までなんとも思っていなかった寺社仏閣というジャンルがおもしろく見えてくるっていうので、世の中捨てたもんじゃないなっていう気持ちが持てた。

森:笑。

近:僕、それでかいと思う。基本的に捨てたもんだと思って生きとるなかで、あ、捨てたもんじゃないな!っていうのでテンション上がりよる気がする。

森:ああ。

近:奥さんが、今、図書館司書の資格を取りに行っとって。

森:おお!

近:ど田舎にくることになるんじゃけん、まあ資格でも取っといたらって。二ヶ月間合宿行ったら取れるらしいし、行ってこいよって、ほぼ無理矢理行かせたみたいな形。広島とか大阪とかでもあるのに、九州の別府に(図書館司書の合宿に)行っとってさ。温泉に入れるって。

森:笑。

近:そこに行って小鹿田焼(おんたやき)っていう焼き物を教えてくれて。僕も(別府に)行って実物を見て、めちゃくちゃかっこいいなってなって。それもやっぱり捨てたもんじゃないな、みたいな(感覚)。昔っからこんなかっこいいもんつくっとった人がおったんじゃな、みたいな。

森:うん。

近:ふんわりしたまま(自分が楽しいとか好きだと思うものについて)うまく言えてない。

森:笑。近ちゃんは自分から何かつくるっていうよりは、キュレーター(≒学芸員。中でも企画を担当する権限を有する人)っぽいのかなと思っていたけど。(自分がいいと思うものを)そとから拾ってくる。見つけてくる。

近:僕もそう思っとる(笑)。…僕もそう思うんじゃわ。自覚としても。

森:うん。

近:コレの良さ伝えたいっていう「いいもの」があったらその「いい」をよく伝えるためにいい文脈をつくって見せれると思うんよね。番組つくるとしても展示とかだとしても。

森:うん。

近:…なんかね、でも、ぼく、30歳までに転職できんかったら、

森:うん。

近:なにかつくらんかったらやってけんじゃろなという気がする。

森:ほう。今は平気なの?

近:今は…転職したい。

森:…うん。

近:その30歳までに転職できんくってなんかつくらんとやっていけれんじゃろうっていうのも、たぶん「つくりたい」っていう衝動からの発信じゃなくて(笑)。こんなくそ田舎で、ただ仕事して帰って寝るだけの人生嫌じゃっていうのでやるんじゃと思う。

森:笑。

近:わかります?

森:うん。

近:なんか別のこともしていたいっていうか、外に広がっていける状態でおりたい。

森:うん。

近:…(今いる)地元にずっと住んでいくという気があまりない。引っ越し用の段ボールはとっておけ!みたいな。

森:笑。でもさ、まわりから見たら、公務員になって、結婚もして、近ちゃんはこのままいくのかなって。

近:思うよね?

森:わたしも思った。

近:思うと思う。そりゃ。

森:しかも、さっきも言っていたけど、近ちゃん、あんまり「自分からつくるぜ!」って感じじゃないしさ。だから、なんかこのまんま、「ちょっとおしゃれな公務員」として、

近:笑!

森:生きていくのかなーと思って(笑)。

近:じゃけん、恐れとるのはそれなんじゃて。

森:恐れとるのは。

近:このまんま、ぬくぬくなんもせず行ってしまったら、ただの「ちょっとおしゃれな公務員」になってしまうけん、

森:笑。ごめん、わたしの言い方がすごく失礼でした。(反省)

近:いやいや(笑)。

森:でもその危険性はけっこう大な気がするな。なぜなら奥さんもおもしろいから、普通に今の生活をしていてそこそこ楽しいし、生活自体を楽しめる感じがする。

近:なんかね、あれじゃわ。もりこさんに、

森:なに?

近:作品の話をされるたびに、

森:うん(笑)。すごくやだ?ごめんね。

近:いやじゃない、いやじゃなくて。大学のときに先生としゃべっとるときのようやって思う(笑)。

森:笑。なんで?そんなことないじゃん!

近:なんていうか、院でも学部でもいいけど、「お前なにがつくりたいんだよ?そこはっきりさせろよ」みたいなのあったがん。学部でもあったがん。なんかふんわりよくわからんことしたりしたら怒られたり。なにがしたいの?ってなったがん。そういうの(特に大学の1~2回生ぐらいのときのこと)を思い出すなーと。ちゃんと考えんとだめやなって気がします。

森:うーん。人にもよると思うけど、わたしはふんわりものをつくるのがあんまり好きじゃないんだよね。なんとなくこれかっこいいでしょ、みたいな。
(※もう本当にセンス抜群の人のそれは別です)

近:なんとなくかっこいいでしょって感じ(でつくるの)は無理じゃな。僕、基本、コンセプトから全部を考えとる気がする。って、だいたいの人、みんなそうなんじゃろうけど。

言いたい放題言ってしまったところで、その3へ続きます。
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by moriko_2011 | 2013-03-16 00:01 | 05_大学の友人・近ちゃん

【大学の友人・公務員の近ちゃん】【1年目】 創作意欲はどこへ行く?新婚の公務員男子に聞いてみる(1/3)

大変ご無沙汰しています。とってもひさびさの更新になってしまいました。

このブログを読んでくださっている方はおそらくほぼご存知かと思いますが、わたしは「ヒポポタマス」というチームでゆるいクレイアニメーションをつくっています。プライベートな活動ですが、そちらでのお仕事や、上映会(ヒポポタマスのヒポ・キネマ2013)の準備に追われ、さらにプライベートなこのインタビュー企画にはすっかり手が回らない日々でした(わたしのキャパがもう少し広かったらいいのでしょうけど!)。インタビューさせていただいたみなさま、ずいぶんとタイムラグがあってゴメンナサイ。必ず書き起こしますので、少し(?)お待ちください。

と、言い訳が長くなりましたが(次回は言い訳を書かないようにしたい)、今回のインタビューイは、ゆるゆるクレイアニメーション集団「ヒポポタマス」のメンバー・近ちゃんです。

ヒポポタマスは、わたしが大学3回生のときに「この人のつくるもん、すごく好きだなー」と思った友人5人を誘って、ほぼ勢いだけで結成しました(※現在、主に作品制作に参加しているメンバーはわたしを含め3人ですが、残りのメンバーもサポートで作業してくれたり、なんとなく気にかけてくれたりと、幸せなことに今もまだゆるゆると活動を続けられています。近ちゃんは「残りのメンバー」の1人です)。

というわけで、わたしは近ちゃんのつくるものがすごく好きで、ヒポポタマスのサイトではこんな風に紹介しています。「~映像専攻、東京藝術大学大学院修士課程に進むも、あれこれあって手堅い社会人。センスはあるが野望がない、サブカル&音楽好き男子。変な柄物の服がよく似合います」。一言で表すと、彼はわたしのなかの「(愛すべき)ダメ男子代表」です。

独特のセンスで生き、独身を謳歌しそうだった近ちゃんは、地元に戻って公務員になり、就職してしばらくして長年遠距離恋愛を続けていた彼女と結婚しました。近ちゃんの結婚式から数ヶ月後に開かれた大学の友人の結婚パーティーに行く前、三条のカフェで、創作意欲についてゆるい感じで語ってもらいました。
(このインタビューをしたのは2011年11月です。ひどい寝かしっぷり!猛省!)


近ちゃん(以下近):これ、インタビュー始めますって言って始めるん?

森:いや、全然。

近:しれーっと(始める)?

森:しれーっと始めて、普通に雑談して、しれーっと終わる感じ。

近:笑。そうなん。

森:私、近ちゃんに聞くことを迷ってて。

近:撮り直しでもいいよ。

森:いやー、一年に一回だから。撮り直しはないない。

近:二度目はないんじゃ?

森:二度目はない。(来年の)二回目はあるけど。

森:近ちゃんは自分の話をあまりしないイメージがある。

近:そうね、そうです。

森:…そういえば、転職活動はどうなったの?

近:落ちた。

森:おお。でも、そこだけ?受けてたの。

近:うーんとね。そこだけ。(受けようかなって)考えたり、(エントリーシートを)出したりしたやつもあったんじゃけど、ここだ!(ここで働きたい!)ってなったのはそこだけで。一週間ぐらい前に落ちたのかな。不採用の連絡がきて。

森:うんうん。

近:僕もう、想定では来年の4月から(そこで)働いとるイメージでおったんよ。

森:笑。面接とか行ったの?

近:行ってない。だから(面接にすら行けなかったっていう)それも驚きで。けっこういいエントリーシートができたと思っとったんよね。けど落ちて。びっくりして。ちょっと心を入れ替えようと思って。

森:心を(笑)。中途だとまた違うもんね。即戦力だから実績がないとだよね。

近:だよね。

森:なんかつくったりしてる?最近。

近:してない!

森:言い切った(笑)。

近:笑。

森:いつぐらいからしてないの?

近:いつぐらいからしてないんじゃろ。もうけっこう前じゃと思うよ。

森:作品つくってたのは、(東京)藝大の院にいた時代まで?

近:2010年は確実にしてないじゃろ。2011年が終わろうとしとるじゃろ。2009年までやな。

森:最後の作品をつくったのが2009年。

近:ボールに乗って転ぶっていうやつ。

森:ああー!

近:あれ、たぶん最後(の作品)。観たっけ?

森:観た観た。

近:あれね…

近ちゃんはわたしと同じ学部でグラフィックデザインや映像制作を学んだ後、東京藝術大学大学院のメディア映像専攻の修士課程に進みました。わたしも当時は東京で働いていたので、年次成果発表会などの際に彼の作品を観に行っていましたが、2年目の途中で近ちゃんは院を辞め、地元に戻って就職しました。

森:何かを「つくりたい」ってのはないの?

近:なんかね、(何かをつくるって)何しよったっけ?って感じ。今。

森:えー!

近:今思い返すと、(何かをつくるとき)何をどうやって何しよったっけ?みたいな。…あ!(自分の)結婚式の招待状つくったよ!

森:近ちゃん!笑。あれ(結婚式の招待状)はよかったよ。なんか近ちゃんらしくて。

近:あれぐらいしかしてないなー。うーん。…「つくりたい」か。

森:「つくりたい」も、今はもうない感じ?

近:そうだね、たぶん…よくわからんのんよね、もう僕は。写真をやるのか、映像がしたいのか、他のなんかWEBをしたいのか、何をやりたいのかがよくわからん。

森:うーん、映像も写真もWEBも手段だもんね。「こういうのがつくりたい」というのとはまた違うのかな?とちょっと思った。

近:うん。

森:逆にどの手段を使うかはなんでもいいっていうか。こういうものをつくりたいというか形にしたくて、それにはどれを使うのがよいかしら?という感じではないの?近ちゃんはそういうもんでもない?

近:…そういうもんではあんまりないような気がする。僕、今まで。
  …(自分は)思いっきり課題型の人間な気がする。

森:うん。

近:写真で(何か)やれって言われたら、写真だったら(題材は)こんなんがいいな、というか。

森:手段が決まれば題材を選べる。で、別に特にぐっとくる手段は決まりきらずみたいな感じなん?

近:たぶん作業として一番好きなのは映像。撮るのも好きだし、編集するのも好きだし。だから映像制作の会社を受けたんやけど。

森:一時やってた写真と映像だったら映像?

近:…うーん。両方好き。好きで、でもなんでまだ映像のほうがやれる気がするかっていうと、

森:やれる気がするって(笑)。

近:笑。写真はわかってなさすぎる。(写真の)奥深い世界をわかってない。

森:光がどうとか。

近:そうそう。フィルムがどうこうとか、プリントがどうこうとか、どの機材がどうこうとか。それがわかってなくて。でも映像ってどっかそういうの関係ないみたいなとこあるやん。携帯で撮ったやつでも、かっこよければ、おもしろければいい、みたいな。それでかな。じゃから映像のほうが好き。ん?好き?

森:疑問形になった(笑)。ドキュメンタリーとか撮る感じ?でもなくて、映像だったらなんでも。

近:…かな。……うーん。…なんかな、今、言われとるところがな、ちょっとこう自覚のある超痛いところというか。

森:笑。何が?

近:「具体的に何がしたいですか?」みたいなところを聞かれるがん?(就職活動の)面接とかでも。そういうときにやっぱちょっと弱い。「絶対何年かかってもこれがしたいんです!」みたいなものが、ない。じゃけん、「コレ」がしたいからこの手段やこの作風を選ぶ、の「コレ」の部分が(自分には)そんなにない。

森:うーん。まあそれはわたしも大してないけどな。

近:え、そうなん?

森:うん。ないけど、ずっとヒポポタマスの活動と会社の仕事をやってて、自分はなんとなくこういうことがしたいのかなってのは、こないだ転職活動をしたときに思った。

近:へえーどんなことがしたいの?

森:(近ちゃんへのインタビューなのに)逆に聞かれてんだけど(笑)。

近:いやいや、もう関係ない。

森:ええ!関係はあるんだけどさ。…わたしは、その辺にいそうな人が日常生活を楽しむきっかけとなるものをつくりたい。それは別に、強制的に「楽しみましょう!」みたいなものじゃなくて、「ちょっと視点を変えてみたら、こう考えてみたら、おもしろくない?」ぐらいのもの。ヒポ作品の題材にもしたけど、電車のなかでおばちゃんが並んでたとかそういうの。そういうのってクスッて自分のなかだけでおもしろかったりするけど、それを作品にして形に落とし込んでみせていくと、(日常生活を楽しむ)きっかけとかまでにはならなくても、なんとなくおもしろいと思ってもらえたりするのかな、と(思って制作してる)。

近:ふーん。

森:そう、なんかね。社会的にどうこうしたいです!とか、ちゃんとした志みたいなものは残念ながらまったくなくて、「なんともない日常でも、こうやって考えたりしたらちょっとおもしろいかもよ」ってのがなんとなく伝わるようなものをつくりたいなって感じ。

近:しっかりしとるな!

森:そんなことはないよ(笑)。だから、キーワードは「日常生活」と「視点を変える」とかになるのかなーここ最近は。

近:僕だって転職活動のキーワードがあれやもん、「好きになれそうな仕事」っていう(笑)。

森:笑。でも(仕事を)好きになれるかなれないかは重要だよ!

近:今のとこでも別にそんなに(そこでの仕事が)絶対いやとかはないけど、もうちょっとこう、(働くなら)文化の薫りがするところに行きたいっていうのがある。

森:うん。

近:文化の薫りって言ったらおかしいな。…(転職活動でこないだ)落ちたところっていうのが、ちょうどもう、まさにこれ、求めとる人材は僕でしょ!とか思っとったんよ。地域のイベントみたいなのもつくるし、地域密着の番組もつくるし、美術の展覧会みたいなのもつくるみたいな(会社)。どこ(の部署)行っても僕でしょ!って思っとって、どこの部署になったとしても絶対楽しんでいけるという自負があったので、4月からの妄想をしてたんじゃけど。

森:笑。妄想。

近:なんていうんじゃろな、もりこさんのやつは、(外に対して)こうしたいっていうけっこう具体的なキーワードが出てくるけど、僕はもっと自分本位なところが。自分が楽しくやれる環境にいたいっていうか。

森:うん。…なんでそこを自分が楽しいと思うかとかをずっと考えていくと何かに行き当たるんじゃないかな。そうでもないのかしら。

近:そうかも。

森:ただ楽しいとかただ単に好きとか、まあそういうただ直感的なことももちろんあるんだろうけど、好きとか楽しいとか思う理由をじっくり考えていくのもよいのかなと思う。


と、わたしがずいぶんえらそうなことを言ったところで、近ちゃんが楽しいと思うものについてもやっと語り始めるその2へと続きます。
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by moriko_2011 | 2013-03-15 23:57 | 05_大学の友人・近ちゃん

カテゴリ

全体
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01_幼なじみのモガちゃん
02_元上司のMさん
03_画家・ゆりちゃん
04_会社の先輩・Wさん
05_大学の友人・近ちゃん
06_コマドリスト・泰人さん
07_部活の友人・ナオミ
08_社会人の先輩・松永さん
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