趣味の、長期ゆるゆるインタビュー企画です。 


by moriko_2011

プロフィールを見る
画像一覧

<   2012年 06月 ( 3 )   > この月の画像一覧

【大学の友人で画家・池口友理】【1年目】 イケグチワールドについて聞いてみる(3/3)

森:働きながら制作活動してんじゃん?ゆりちゃんも。
  制作一本にしたい!とか思うことはないの?

ゆ:思う!

森:笑。

ゆ:今、(大学の)事務してるんやけど。
  事務って、たぶんできる人にはなんでもないことなんだけど、
  わたしにはそのなんでもない部分が
  すごいむずかしいと思うの。
  だから、わたしやりたくなーいってなる。

森:笑。

ゆ:なんか普通の人が簡単にやってる、
  外とかお店とかで見てると
  普通にやってるなって部分が
  わたしはすごい苦手なんよ。

森:うん。

ゆ:なんかこう、先生に笑顔でおしゃべりして、
  ちゃんと予定を調整して「何時に来てくださいね」っていうのを
  すごい自然に伝えられる人っているやん。
  自分じゃない人はわりと普通にやってるなと思う。
  けど、わたしがやると
  先生に、ストイックに「15時に来てください!」っていう。

森:笑。ストイックに。

ゆ:「あ、あの、わたしはあなたが15時に来てくれないと困るんです!」
  みたいなオーラを出してお願いしちゃったりとかして、
  なんかどうにかならないかなーと思うけど、
  緊張するのもあるし、あんまそういうのが向いてなくて。
  こう伝えなきゃいけないっていう情報があったら
  もうそれにまっしぐらになっちゃう。

森:ずーんって(突き進む感じ)。

ゆ:「お願いします!」みたいな。
  あの感じがたぶん向いてないなって思っちゃう。
  さわやかじゃないわーって思って。
  (PC入力みたいな)事務作業は嫌いじゃないしできるんだけど、
  おしゃべりするほうの事務作業のほうが。なんかあんまり。

森:うん。

ゆ:「製図室に忘れ物したので鍵開けてください」って言われたときに
 「あ、忘れ物したのー待ってねー」みたいなさわやかな事務員もいるはずなのに、
 「あ。忘れ物をしたんですか(キリッ)。では、鍵を開けますので(キリッ)」ってなんかカタイ。
  なんかわかっててもできないっていうか。わたしかなりカタイ事務員だなと。

森:事務員ゆりちゃんを超見に行きたい。

ゆ:いやもうねえ、「しゃべりたくもないし」っていうぐらいの
  変なオーラが出てる。仕事っていう意識があるから
  ちゃんとしなきゃっていうのがあって、それが悪い方向にいってて(笑)

森:笑。

ゆ:ふだん家で「鍵貸してー」って言われたら
  「あ、どうぞー」とか言ってさわやかに鍵貸せるのに、
  学校でそれがあると「はい(キリッ)」って。
  めっちゃやな感じの事務員になる。なんかね、あれ向いてないわ。

森:かしこまりましたー!みたいな感じ。

ゆ:仕事っていう切り替えをやりすぎてるのか、
  仕事がいやだっていうのがもうあるのか、
  なんか全然自信も持てないし、やってて苦痛しかない(笑)

森:笑。

ゆ:たぶんけっこうあがり性。
  友達だといいけど、目上のひととかにしゃべりかけられると尋問みたいになる。
  なんだろうね。敬語がうまくないからかな。
  なんかもうかたまっちゃって、みんながハッピーじゃない。

森:仕事はさ、お金をもらうため(にしてる)って感じ?

ゆ:今(の大学事務の仕事)は流れに自然にのった感じで。
 「ならしてください!」って感じでなったわけじゃなくて。
 (4月からの進路が決まってなかった卒業間近に)
  Y先生から「事務員さがしているんだけど、どう?」って
  声かけてもらって、「あ、やりますやります」って感じで、
  面接して、ぱーって入っちゃったから、
  なんかすごい変な…

森:変な感じ?

ゆ:「お金のため(に仕事)!」って感じでもないし。
  「あ、来ました。今日も(大学に)来ました!」みたいな感じ。

森:笑。今日も来ました。ちょっと苦痛だけどって?

ゆ:「今日もやってきました。来るのが仕事ですよね」みたいな。
  なんか、学生のときにアルバイトしてたときとも
  またちょっと感覚が違うっていうか。
  「毎日行くところがあってよかった」って感じで行ってるのかな。
  だからお金がゼロ円になっても気がつかずに行ってる感じ。

森:笑。

ゆ:やってる仕事も先生たちのサポートていうか、
  先生に関係ある仕事が、ゼミ生だったら無料で手伝いますよみたいな仕事が多いから、
  先生への愛だけで(無償で仕事を)やれるかもしれない。

森:なるほどね。

ゆ:だから全然そんなには仕事してるって感じはしてないんだけど、
  なんかね、微妙な感じ。

森:話は戻るけどさ、テーマ審査の発表のときとか
  話はうまくまとまった?

ゆ:うん。うんっていうか、もうがちがちに
  何分でしゃべるっていう文章をもう全部決めて、読んだ。

森:読んだ(笑)

ゆ:(審査する先生たちの)顔を見ずに、
  紙をこう(顔の正面に持って)ずっと読んで、
  ぷちってPCをクリックしてまた読んでってやったから失敗とかはないけど。

森:うん(笑)

ゆ:その文章も、10回はいかないかもしれないけど、
  5回ぐらいはゼミの先生に、一週間ぐらいまえから見てもらってたから。
  てにをはの細かいとこから漢字の間違いまで全部。

森:これをあとは読むだけだーって(状態でプレゼン)。

ゆ:間違いはないから。
  だからそんなには苦労してないっていうか。

森:さっきゆりちゃんがさ、
 「説明すれば説明するほどださくなるんじゃないか」
  みたいなことを言ってたじゃん。

ゆ:言った(笑)

森:わたしはけっこう言葉で考えるタイプなの。
  デザインも、ヒポ(←趣味で続けているクレイアニメーション制作活動のこと)で
  こういうのつくりたいっていうのにしても。
  どこがどうおもしろいのかっていうのを
  一番最初に言葉でぎゅっと凝縮してからつくりはじめるタイプで。
  もちろん直感的にこれ!ってときもあるんだけど、その場合もいったん言葉にする。
  そうするとアウトプットとして目指すものが、まるっとカタチを現す感じがしてるから
  そういうやり方なんだけど、(ゆりちゃんは)それはない?
  言葉にはしたくない、(この段階では)まだ出さんぞ、みたいな感じ?

ゆ:いや、なんか、言葉にならないっていうか、
 「黄色いいじゃん!」みたいな。「あたし黄色好き!」みたいな。
  なぜ黄色が好きかとかって言い出したら、
 「それうそじゃない?今つくったんじゃない?」みたいな風になりそうなぐらい
  危ういことを言ってることが多いから、

森:うん。

ゆ:だから、なんか説明するの好きじゃないっていうか、
  言えば言うほど自分が自信がなくなってくるというか
 「本当に黄色好きだったかな?」みたいな。

森:ああ。

ゆ:なんかあんまちゃんとしてないっていうか。
  今は家を、住宅の絵を描いてることが多いんだけど、
  それも「住宅、いいな!と思って」ってので描いてて、
  それをすごいつっこまれると、「うーん…わかんない」ってなっちゃう。
 「なんで今住宅か」とか「どっから住宅が来たの?」とか言われても、
 「うーん、なんか住宅がいいと思って」みたいな。

森:うん。

ゆ:なんかすごい危ないっていうか、
  気がついたら(絵の)テーマにしていることとかが多過ぎて、
  言葉にし出すとそっちが作品になっちゃうぐらい考えこまないと
  文章が出てこないっていうか。

森:うん(笑)なんかさ、描く理由は、
  好きだからとか今住宅が描きたくなったからだと思うんだけど、
  なんか描きたくなったきっかけみたいなのってある…と思うんだよね。
  おそらく。すごくふっとしたきっかけだと思うんだけど。
  あるときこんな家を見た、とか。それがすごい昔とかでも最近とかでも。

ゆ:ああ。

森:それがたぶんずっと残ってて、
  今になって描きたくなったとかじゃないかなと(勝手に)思うんだけど。

ゆ:たぶんね、その辺をね、すっ飛ばしてっていうか忘れちゃうから、
  とたん「いいよね!」みたいな(笑)
  なんかね、すごいすっ飛ばしちゃってて、
  忘れちゃってることが多いのかな。なんでかとかは思い出せなくて。

森:でもゆりちゃんの場合は、なんでかは伝えなくても
  作品でそんだけがっと伝えられちゃうから(言葉はなくても)いい気はする(笑)

ゆ:今、いろんな家をいっぱい描いてて。
  それとかも(なんで描いてるかとか)いろいろ質問される。
  一緒に住んでる子にもいろいろ聞かれたりして。
 「うーん…(困)その質問には答えたくありません」みたいな(感じになる)。

森:そうかー(笑)

ゆ:なんかしゃべれるといいなと(思う)。絵を見る方もとっかかりが。
  (言葉がないのは)見る方に親切じゃないかとは思うけど、出てこないんだよね(笑)
  だから卒制みたいに、(作品について)しゃべることが(前提として)決まってたらがんばるかな。

森:うん。

ゆ:でも、卒制はけっこう早い段階から(テーマとかを)文章にしないといけなかったから、
  記録として何考えてたかが残ってて最後までいけたけど。
  今やってるのとか最初から書いてないから
  だんだんもう自分のなかで、むちゃくちゃになって
  なにがなんだかわかんないけどこうなりましたみたいな。
  だから卒制とかはいいかもね。勉強になるかも。

森:うん(笑)勉強にはなった。

ゆ:先生とかに「何するの?何するか書いておいで」って言われて、
  最初っからね、ちゃんと記録が残ってて、
  最終(的につくったもの)と全然違うものを最初言ってたっていう事実もちゃんと残ってて、
  次考えるときにここ(そういう事実とか)がまたね、役に立ったりとかね、あれはよかったね。
  これからもなんか記録するといいかもね。

森:かもね。自分の考えがたどれる記録が残ってるといいなというのもあって
  これ(このインタビュー企画)をやってんだけどね。

ゆ:あ!そんなんすか。

森:でもね、そんなにね、大それたことじゃなくて、
  こう会って話しててもさけっこうそれっきりになっちゃうじゃん。

ゆ:ああ。

森:それを記録として定期的に残していくと、
 「あ、こういう風に考え方が変化してったんだな」とか
 「こういうとこは変んないんだな」とかさ。

ゆ:あるよね。

森:あるよね(笑)

ゆ:あ、来年も(インタビューが)あるんやっけ?

森:来年もあるよ。よろしく。

ゆ:来年はもう「事務楽しー」みたいな。
 「事務天職だわ」とか言って。

森:笑。

ゆ:言ってるかなー

森:さわやかに言ってるかもよ(笑)

ゆ:言ってるかもしれん。
  そうか、(記録が)残っちゃうのか。

森:そう、でもゆるい感じで残すから大丈夫。

天才肌なので、感性でどーん!みたいな発言が飛び出すのかと思いきや、
ゆりちゃんはけっこう賢く謙虚で普通でした。
わたしにとっての彼女の絵の魅力が、インタビュー前後で少し変ったような気がします。

と、こんな感じで残してみたけど、いかがかしら、ゆりちゃん?
じっくり話せてとても楽しかったです。次回もまたよろしくです!
[PR]
by moriko_2011 | 2012-06-16 08:28 | 03_画家・ゆりちゃん

【大学の友人で画家・池口友理】【1年目】 イケグチワールドについて聞いてみる(2/3)

森:なんかゆりちゃんはけっこうもう
  自分のスタイルみたいなのがあるじゃん?絵に。

ゆ:あるかなーわかんない。あるかなー

森:(自分のスタイルがあるかないか)そこは自分では謎なとこ?

ゆ:スタイルっていうか。なに描いても
  自分が描いたってばれる絵になるなーとは思ってるよ。

森:笑。

ゆ:ばれるわこれはって。

森:イケグチが描いたぞって(ばれる)。

ゆ:器用じゃないっていうか。
  デザイナーとかイラストレーターの方がもっと器用に(描きわけられる)。
  今日はロシア風みたいな。

森:笑。

ゆ:ないか!ロシア風とか(いうテイストは)ないかもしんないけど。

森:あると思う。

ゆ:あるよね。ロシア風とかヨーロッパ風とか描けるかもしれないけど、
  なんか、わたしは、何描いても

森:イケグチ風?

ゆ:なんかこう残っちゃうというか。

森:残っちゃう(笑)

ゆ:器用じゃないと思う。なんか…出ちゃう。

森:(対象への)ほとばしる愛が(笑)

ゆ:笑。そう、愛が。愛であふれとる。

森:ふーむ。

ゆ:まあ、みんなそういうとこあるだろうけどね。

森:そうだね。なんとなくね、テイストが残るというか。
  学校で勉強してたのはデザインだったじゃん?
  それと絵を描くことってさ、同じ感じ?全然違う感じ?

ゆ:全然違うと思う。
  なんか、学校は、もう、2回生ぐらいで、こら違うなと思った。

森:笑。そうなの?

ゆ:わたしこのまま進んでいく自信がないなと思って。
  だんだん課題も難しくなってくるし、もうついてけないと思って、
  とりあえず日本脱出!と思って留学して。

森:うんうん。

ゆ:で、(留学から)帰ってきて、まあ、嫌なりに課題は(やった)。

森:嫌なりに(笑)

ゆ:いや、なんかもうホテルのCI(コーポレートアイデンティティ)とかいう課題とかあって。

森:うん、あったねあったね。

各自で対象となるホテルを設定して(架空のものでも実在のものでも可)、そのホテルのCI(コーポレートアイデンティティ)/VI(ヴィジュアルアイデンティティ)を定義し、アイテムなどを一式デザインするという課題が、大学3回生のときにありました。ロゴやパンフレット、ポスター、アクセサリ類のパッケージやホテルの公式アイテム、館内のピクトグラムなど、何をどこまでつくりこむかも自由だった気がします。わたしも、正直この課題の作品は過去の汚点で封印しておきたい感じです(笑)今やったら全然違うんだけどな。

ゆ:もう、なになに?って感じで。どうしよう?みたいな感じ。
  で、まあ(3回生からゼミが始まるから)研究室に入ったんやけど。
  ゼミの先生にいろいろ教えてもらって。

森:うんうん。

ゆ:ホテルのCIも自分のやりたいようにやれるように(先生に)
  アドバイスしてもらったりとかして。っていうのが、こう、3回生。
  3回生はまあなんなく(課題も)こなしたわけですよ。

森:(デザインの課題をやるのが)無理と思いながらも。

ゆ:で、4回生が(課題はほぼなくて)卒制だから、自由にやっていいじゃん。
  やりたいようにやろう!デザインとかちょっともう忘れよう(と思って)。

森:なんだコンセプトとかって。そんなん知らないって。

ゆ:そうそう。やりたいようにやろうと思ってやってたら、
  (卒業制作には)テーマ審査、中間審査と審査があって、
  しゃべんなきゃいけないじゃん。

大学4回生は、ほぼ卒業制作に費やします。何をやっても自由なのですが、ただ創作活動をすればよいのではなく、これまで学んできた「デザイン」が根幹にあることが前提条件となっています。課題(テーマ)を抽出して、それに対する答えを検証して、最終的なアウトプット(制作物なり論文なりカタチは自由)を出すこと。最終的な制作物の完成度ももちろんですが、テーマ設定とアウトプットにいたるまでのプロセスが重要になります。そのため(というか最終的にぐだぐだなものを提出することにならないように)、卒業制作には最終審査だけでなく、テーマ審査、中間審査と三段階のプレゼンが設定されています。

森:うんうん。

ゆ:あれが、すっごい嫌で。

森:笑。

ゆ:やりたいようにやってんのに
  なんでわたしは説明しなきゃいけないの、とか
  説明すればするほどダサくなるんじゃないかと思って、
  やだわーと思ってたけど。

森:うんうん。

ゆ:それもまあゼミの先生のアドバイスというか、
 「やると決めたんだからやりなさいよ」という。

森:おおー

ゆ:「夜間(コースで卒業に必須じゃないの)だから
  (卒業制作を)やらないってのも手だよ」っていうのは先生に言われてて。

森:そっか、そうだよね。

ゆりちゃんは夜間コースに在籍していました。昼間コースは、卒業するのに卒業制作の単位が必須ですが、夜間コースは必須ではありません。なので、卒業制作をやってもやらなくてもどちらでも卒業できるのですが、ほとんどの子がやっていた気がします。

ゆ:うん。「いや、でもやりまーす」とか言って。
  言ったわりにはすごいいやがってるっていう。

森:(制作はいいけど)審査が苦痛って。

ゆ:そうそう。そんなんで「やると決めたらやりなさい」という厳しい指導のもと。

森:おお(厳しい指導が)!

ゆ:で、(卒業制作を)やったら、もういろんなことがふっきれちゃって。
  もうデザイナーじゃないわ、わたしは。どうしようと。
  で、今(の画家活動)にいたると。

森:それは卒制の…制作途中で(ふっきれたの)?

ゆ:うん。制作してるときもめちゃくちゃおもしろかったし。

森:うんうん。

ゆ:なんかもう、なに?デザインしてるときは
  もう不安でしょうがないというか。

森:笑。

ゆ:(デザイン課題のときは)週一回の草案チェックが、もう、
  わたしこれでいいのか?と、なんの自信もないというか。
  (卒制のときは)そういうのがなんか無かったから。
  もう、こりゃ楽しいわって。

森:テーマ審査が夏とかだっけ?

ゆ:うん、7月じゃないかな。

森:その段階では、構想というか企画はもう固まってた感じ?

ゆりちゃんの卒業制作の作品は、ベースとなるキリンの絵を一枚描いて、それを100枚模写し、画像加工のソフトでそれらをすべて重ね合わせるというものでした。同じモノを同じように描いているはずなのに一枚として全く同じには描けない。人間の手作業のあいまいさやブレを可視化してみせる。重ね合わせた加工後のキリンの絵はなんとも不思議な雰囲気を放っていたし、一緒に展示されている実際の100枚のキリンの絵はなかなか圧巻でした。こちらでご覧いただけますよ。→ http://ikeguchiyuri.com/works/kirin/index.html

ゆ:うん。同じものをいっぱいつくるっていうのは決まってて。
  そんときはでも5種類ぐらい。
  キリンの絵と自画像もいっぱい描くぞーみたいな。
  あと陶芸でつくったオブジェもいっぱい作るぞーみたいな。

森:立体もあったんだ。

ゆ:すごいいろんなことをいっぱいやるっていうテーマで出してたけど、
  中間審査で、いや、もうこれは時間がないって。

森:笑。

ゆ:こんなにやってたらどれもがいっぱいじゃなくなるってなって、
  で、キリン(の絵)にしぼって。
  しかも、本当はキリンじゃなくて、
  動物園の動物(の絵)を全部やるみたいなことを考えてたのに、
  けっきょくキリンしか(作品にはならなかった)。

森:キリン一点で。

ゆ:もうちょっと莫大な計画が収縮した。

森:いやいや、(作品が)研ぎすまされたんだよ(笑)

ゆ:だから、どっかの審査で
 「なんであなた(が選んだモチーフ)はキリンなんだ?」って聞かれて。

森:なんて答えたの?

ゆ:「い、い、いやーキリン好きなんです」みたいな。
  「動物園にいる動物で一番輝いていたのがキリンです!」みたいな。
  うそじゃないけど。キリンから描いたのは、
  確かに動物園で一番輝いてたのがキリンだったから。

森:首も長いしね。

ゆ:カラフルだし。カラフル?

森:グラフィカルだよね、たしかに(笑)。

ゆ:そう。だから(当初の構想からは)だいぶ規模を縮小した感じなんですよ。
  なんか、なんだろう。(留学で卒業が一年ずれたから)
  3回生のときに、自分の元友達っていうか
  現友達っていうかみんなが卒制(を)やってて、
  それがけっこう刺激にはなった。
  わたしも次やんなきゃなんないんだなっていうのを
  3回生のときに自覚してたっていうか。

森:(卒業制作の作品は)一生の軸になるって言ってたしね。先生も。

ゆ:先輩が(卒業制作を)やってるのともまた違う目で見てたっていうか。
  元同級生っていうか、わたしもこの学年だったはずの子が
  (卒業制作を)すごいがんばってるのを見て、
 「あ、これはわたしもやらねばならん!」と(思った)。

森:やらねばならん!と。卒業するからには。

ゆ:そう、覚えてるよ!新聞広告の。笑いをなんとかっていう(←わたしの卒業制作の作品)

森:ありがとうございます。

ゆ:覚えてる。

森:あれは自分の(本当に好きなもの、興味のあるものが対象というか)原点かもって思うな。卒制は。
  なにやってもいいっていうとやっぱそういうとこに行き着くのかな。

ゆ:ねえ、自由だと自分が出るんだろうね。

森:うーん、そうだろうね。

ゆ:ホテルのCIとかはさ、ホテル好きじゃないと、
  何も出てこなくないか。そんなことないか。
  ホテル泊まった経験もまだ人生で4回ぐらいですけど
  みたいな人にはなかなかむずかしいと思うんだけど。

森:そうだね、うん。
  なんかさ、大学のときはさ、本当にデザインの基礎というか、
  浅くじゃないけど、広くいろんなことをって感じじゃん。
  社会に出て、こういうのはやったことがないとか
  そういうことがないからすごくよかったなとは思うけど。
  でも、社会に出て仕事をするとなると、わりと
  自分の得意分野で勝負していけるんだなっていうのが衝撃的だった。
  なんか、そんなにいろんな分野をやるもんでもないんだーって思いながら(仕事してる)。

ゆ:そうなのか。

森:わりと。やっぱ一人の人間ができる仕事って限られてんじゃん。

ゆ:笑。

森:苦手分野はそれが得意な人にまかせておけばいいだなと思った。

ゆ:なるほど。

森:でも知識として知っておいたほうがいいから、
  (どんな課題でも)一回は体験しておいてよかったなと思う。
  わたしもさ、プロダクトとかインテリアの課題とかもう全然興味がなくて。

ゆ:わかる。

森:でも、だからこそわたしがその昔つくったのは
  こういう作品なんだな、みたいなのがあったり。
  意外と(プロダクトやインテリアを得意とする人に)
  それがおもしろいねって言われたりすることもあるし。

ゆ:自分の得意分野に(むりやり)もってくる(からおもしろいものができる)。

森:そうそうそう(笑)
  うん、なんか振り返ってみればってのはけっこうあるな。

ゆ:そうか。

ちょっと長くなりましたが、
ゆりちゃんのターニングポイントについて聞いたこのあたりでその3へと続きます。
[PR]
by moriko_2011 | 2012-06-15 06:48 | 03_画家・ゆりちゃん

【大学の友人で画家・池口友理】【1年目】 イケグチワールドについて聞いてみる(1/3)

大学のときの友人で、池口友理という画家がいます。通称ゆりちゃん。母校の大学で事務員をしながら、画家として活動しています。彼女が描く絵は、いわゆる絵が上手い下手というのはどうでもよくなる感じでただ素敵で、わたしは彼女の絵がとても好きです。「絵の“才能”ってこういうことかぁ」と、はじめて思った相手であり、いったいどんな世界を見てるんだろう?と、今回一番気になっている(た?)人かもしれません。

このあたりでなんとなくいつも、わたしからみたインタビューイの印象を書いているのですが、ゆりちゃんはゆりちゃんとしか言いようがないですし、彼女の場合は作品を見ていただいたほうがてっとりばやいかもしれません。WEBで見られるので、ぜひぜひ。→ http://ikeguchiyuri.com/

ゆったりとぽつりぽつりとしゃべる独特のキャラのゆりちゃんですが、メールだとけっこうしっかりしているのが意外でした(笑)そんなこんなで、去年の9月のなかごろ、定食とコーヒーがおいしいお店@京都でお昼ゴハンを食べながら、ゆるい感じで話してもらいました。
(って、記事になるまでの時間、我ながらゆるすぎです…一年経っちゃうじゃん!なおらないだろうけど反省)


森:(ずいぶん前になるけど)わたし、ゆりちゃんの卒業制作の作品見に行ったよ。

ゆりちゃん(以下ゆ):お!まじで。ありがとうございます。

大学では、ゆりちゃんもわたしも(グラフィック)デザインを専攻していました。卒業時には、大学のサポートのもと、卒業制作の展覧会を生徒で自主企画&運営します。ゆりちゃんとは同級生なのですが、彼女が途中で1年間留学したため、卒業式も卒業制作展も一年ずれています。実はこのとき、わたしの卒業式以来、3~4年ぶりの再会でした。

森:そう、実は。しかも写真も撮ったよ。

ゆ:あ、どうも。そっか、そんなこともあったな。

森:おお、(作品が)パワーアップしとると思って。

ゆ:パワーアップはしてないよー。

森:そう?

ゆ:うん。そんなもん。

森:そうか。

ゆ:そうねー

森:今は働きつつ絵を描いている感じ?

ゆ:今は働きつつ絵を描いているよ。

森:絵はどんぐらいのペースで描いてんの?

ゆ:どんぐらい(って)?

森:休みの日とかに描く感じ?

ゆ:平日も描くし、休みも描くし。

森:うん。

ゆ:気ままに描いております。
  まあ、暇なときというか、常日頃描いてるよ。

森:(絵は)家で描く?

ゆ:家で描く。こないだ、やばくて。

森:なになに?

ゆ:1.8m×3mの絵を、6帖ぐらいのスペースで描いた(笑)

森:笑。部屋に入るのそれ?

ゆ:(絵にスペースをとられるから)寝るの(は)、
  3分の1帖ぐらいでこんな小さくなって。

森:笑。絵より部屋の主のが小さくなって。

ゆ:今、ルームシェアしとる。

森:そうなの!

ゆ:って言ってないか。

森:うん、知らん知らん。

ゆ:言ってないよな。
  今、四人で住んでて。

森:へー!一軒家みたいなとこ?

ゆ:うん。けっこうゆるーい集まりというか。

森:ほー。それはもともとルームシェアしてたところにゆりちゃんが飛び込んだのか、
  みんなで借りようかってなったのか。

ゆ:最初はみんなで借りようかって4人で借りて、
  その(当初の)メンバーはもう2人しか残ってない。
  わたしともう一人女の子。
  その後、何回も改変があって、今女子二人男子二人。

森:紆余曲折を経て。

ゆ:紆余曲折を経て。(一緒に住んでるのは)みんな
  工繊(←京都工芸繊維大学。母校です)の造形(工学科)の出身で。

森:へー

ゆ:今(インタビュー当時の2011年9月)、在学中は女の子一人と男の子一人で。
  私はもう在学はしてなくて。(事務員として学校に)おるけど(笑)
  で、もう一人の子は去年卒業して社会人してる子。
  なんか、自分の部屋はみんなそれなりにキレイなんだけど、

森:リビング(がやばい)?

ゆ:リビングがなんかいろんなペットボトルの空きボトルとかが、

森:自由な感じで生えとる?

ゆ:とか、「この本読んだら?」って言って置いた本がずっと置いてあるとか。

森:(せっかくすすめたのに)読んでない(笑)

ゆ:とかとか。「福井に行ってきました」とか言って
  羽二重もちとか置いといたらずっとあるとか。

森:自由(な雰囲気ね)(笑)

ゆ:そういうのだから。

森:そうかーシェアねー

ゆ:シェアおもしろいよ。

森:おもしろい?

ゆ:やったことないよね?

森:ないない。

ゆ:おもしろいよ。

森:ごはんとか一緒に食べたりするの?

ゆ:絶対じゃないけど。時間が合えば。

森:おお。

ゆ:で、(一緒に住んでる)もう一人の女の子が料理が上手で。

森:お、いいね。

ゆ:わたしは彼女の作るココナッツカレーを愛している。

森:愛してる(笑)

ゆ:何かがあれば、「ココナッツカレーが食べたいなー」って、

森:リクエスト?

ゆ:リクエストしてつくってもらう。

森:いいねえ。
  でもなんか、(一緒に住んでるのが)みんなそういう制作系だと楽しいというか。

ゆ:うん。楽しいよ。

森:つくってるときとか見せたりとかするの?コメントもらったりとか。

ゆ:うん。その(一緒に住んでる)女の子がTちゃんっていうんやけど、
  Tちゃんに見せることが多くて。
  Tちゃんが写真(を)やってて、
  わたしのつくった作品をその子に撮ってもらってる。

森:おお。

ゆ:(Tちゃんは)写真がうまいの。

森:いいねえ。あれだよね。
  大きい絵だと、(データにするとき)スキャニングできないから写真になるもんね。
  あれ、撮る人によって全然違うのにびっくりした。

ゆ:いや、本当。写真家は選んだほうがいいよ。
  なんかつくったときに(写真を撮ってもらうなら)。

森:じゃあナイスタッグだね、Tちゃんと。

ゆ:もう。すごい。
  一方的な愛かもしれんけど。

森:笑。(Tちゃんとは)何年ぐらい一緒に住んでるの?

ゆ:5年目?いやいや
  …あれ?4年が過ぎたとこかな?

森:今、5年目?

ゆ:うん。いや、違うかもしんない。

森:お姉ちゃんと前住んでたよね?

ゆ:そうそうお姉ちゃんが就職して、
  別々に住むようになってからはじめたから。
  いつだったかがわからないけど。まあ、

森:まあ、4、5年。

ゆ:よく覚えてるね、お姉ちゃんと住んでたとか。

森:なんか覚えてる。

ゆ:わたし、そんな人のこと覚えてないよ(笑)

森:たぶんけっこう興味のある人のことは覚えてる。細かな情報まで。

ゆ:どーもどーも(笑)

森:どんな感じのおうちなの?シェアしてるとこは。

ゆ:うんとね、田んぼの田の字みたいな。

森:ほう!

ゆ:プライバシーがほとんどなくて(笑)

森:ないの?(笑)

ゆ:なんか、ふすまで全部の部屋がつながってるぐらいの田んぼの田の字。

森:平等な感じだね。

ゆ:そいで、タッキーっていう社会人の男の子は、一部屋、
  田んぼの田の字の左上(の部屋)を使ってて。
  右上(の部屋)がリビングで。どうでもいいな(この情報)。

森:いやいやいや。

ゆ:右下(の部屋)がクリリンっていう男の子が使ってて、
  左下(の部屋)がわたしとTちゃんが住んでて。
  で、クリリンの部屋はもうみんなが通る。
  クリリンの部屋を通らないと、わたしとTちゃんはリビングに行けないし、
  タッキーはクリリンの部屋を通らないと洗濯ができないっていう。

森:笑。クリリンのプライバシーはないんだ。

ゆ:ない。(クリリンのプライバシーは)ゼロ。
  (プライバシーは)みんなない。
  Tちゃんと私は自分の部屋は(それぞれ)ないわけだから、
  まあ、女子だけの、二人で一つのプライベート。
  あ、タッキーは(プライバシーが)あるけど。

森:うん。

ゆ:かなり…あやしいでしょ?

森:笑。いや、すごいなと思った。

ゆ:シェアね、はじめ絶対無理やと思ったよ。

森:うん、わたしも無理だと思った今。

ゆ:でしょ!わたしもこう見えて神経質みたいな部分もあるし、
  今でもそういうとこあるけど、自分の領域は守るぞ!っていう
  気合いみたいなのがあるけど、なんかね、
  住んでるとけっこうどうでも

森:よくなる?

ゆ:よくなって。

森:そうなんだ。

ゆ:全然もう、

森:余裕っすわーって?

ゆ:何も隠すものはないよなって。

森:ぱーって。

ゆ:なんか人間関係の価値観がちょっと変る。

森:へー

ゆ:このまま出していけばいいんだよねーみたいなゆるい感じになっちゃう。
  前は人に会うっていったら、こう、
  「今日は人に会うし!」って気合いが。
  こんな服じゃあかんやろかとかすごい悩むけど、今はもういいやって。
  みんなに知られてまったからなんでもいいやって。

森:そっか。

ゆ:けっこう自由になれる。

森:シェアすると(自由になれる)。
  なんかわたしはパーソナルエリアがガッて広いタイプやから。

ゆ:いや、わたしもどっちかっていうと、

森:そっちタイプ?

ゆ:今でも自分のパソコンとかを誰かに使われるのとかあんま好きじゃないし。

森:うんうん。

ゆ:案外、(自分の領域は)守ってはいる。
  (自分が)いないときに荷物動かされたりしたら、
  「うーん、言ってくれたらどかしたのにー」とかはあるけど、でも。
  なんか、まあ、うまくできるもんですよ。

ひさびさの再会にはじまり、
わたしは未体験なシェアの魅力を聞いたところで、その2へと続きます。
[PR]
by moriko_2011 | 2012-06-13 07:46 | 03_画家・ゆりちゃん

カテゴリ

全体
00_はじめに
01_幼なじみのモガちゃん
02_元上司のMさん
03_画家・ゆりちゃん
04_会社の先輩・Wさん
05_大学の友人・近ちゃん
06_コマドリスト・泰人さん
07_部活の友人・ナオミ
08_社会人の先輩・松永さん
未分類

以前の記事

2014年 08月
2014年 07月
2013年 09月
2013年 04月
2013年 03月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 04月
2011年 11月
2011年 08月

フォロー中のブログ

メモ帳

最新のトラックバック

ライフログ

検索

タグ

その他のジャンル

ブログパーツ

最新の記事

【会社の上司・M部長】【2年..
at 2014-08-18 07:16
【会社の上司・M部長】【2年..
at 2014-08-18 07:14
【会社の元上司・M部長】【2..
at 2014-08-18 07:11
【社会人の先輩・松永さん 】..
at 2014-07-22 00:42
【社会人の先輩・松永さん 】..
at 2014-07-22 00:29

外部リンク

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧